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美女とキモノ。 または、映画におけるキモノ美女の研究

Vol.1 『黒い十人の女』

黒い十人の女

 唐突ですが、みなさん、恋人やダンナさまに浮気されたことって、ありますか? 

 心ならずも「イエス」と答えてしまった方はもちろん、「ノー」と答えた方だって今後ずっとそうとは限りませんよね(笑)。というわけで、全女性必見の映画『黒い十人の女』です。

 TV局のプロデューサー風松吉(船越英二)は、美人妻(山本富士子)がいるにも関わらず、浮気しまくりの日々。その言い訳として「局の冷房が壊れて暑かったからホテルに行っただけ」「雨が降って傘がなかったから入れてもらってついでに関係しただけ」なんてことを平気で口にする、かるーい男。そんなチャラ男に、女たちの堪忍袋の緒も、ついにブチ切れ! 「あの男を殺してやろう計画」がスタートするのですが……。

 この女たらしTVプロデューサーの妻を演じるのが、第1回ミス日本を経て女優となった美女、山本富士子。この映画では一環して着物姿で登場します。たとえば、夫の愛人である女優(岸恵子)と会うシーン。淡い色の生地に、草木模様を一面に染めた小紋の着物。そんなやさしい色柄の着物でやわらかいイメージになるところを、キリリとスタイリッシュに引き締める黒の帯。そんな大人仕様の山本富士子と、後頭部を大きくふくらませた女優ヘアの岸恵子、超絶美女二人の会話は以下。

岸恵子「音のことさえ気にしなければ、ピストルが一番いいんだけどな」

山本富士子「音は構いやしない。ワタクシ、あのピストルの形がイヤ。さも人を殺しますって形してて」

岸恵子「枕でギュウギュウ顔をおさえつけて窒息させちゃう、っていう映画があったわよ!」

山本富士子「いいじゃないそれ! キレイよ、案外」

美しい妻(和装)と、美しい愛人(洋装)が、愛する男を殺す算段! 

 そして。ついに、殺害計画決行の日。集まったのは、女十人と男一人。山本富士子は、肩や裾に少しだけ羽模様を散らしたシンプルな真っ黒の訪問着。帯からサッと取り出す真っ黒のピストル! 銃口が向けられた先には、TVプロデューサーの夫!! 本当にこのチャラ男は殺されるのか? というか、この男に殺されるほどの価値があるのか?! ……という疑問を抱えつつ、美女たちのスタイリッシュな着物姿を、とくとご覧あれ。

黒い十人の女


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『黒い十人の女』 (1961年 大映)
監督:市川崑
脚本:和田夏十
音楽:芥川也寸志
出演:船越英二、岸恵子、山本富士子、宮城まり子、中村玉緒、岸田今日子、伊丹一三
上映時間 :103分
You Tube「黒い十人の女」予告編
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| 井嶋ナギ・コダカナナホ | - | - |


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